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医療の場で活躍するbet365 野球液
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感染性腸炎・感冒による下痢・嘔吐(おうと)・発熱、高齢者の経口摂取不足、過度の発汗を原因とした脱水症になってしまった場合、失われた水と電解質を速やかに補給しなければなりません。そこで私たちは、世界保健機関(WHO)の提唱する経口補水療法の考え方に基づき、電解質と糖質の配合バランスを考慮した経口補水液「オーエスワン」をbet365 野球しました。
2004 年12 月にbet365 野球液としては日本で初めて、特別用途食品個別評価型病者用食品としての表示許可を厚生労働省より取得し、軽度から中等度の脱水症のための食事療法(bet365 野球)に広く活用されています。

このようにオーエスワンは、日本において「経口補水液」という新しいカテゴリーを創造し、市場を拡大・成長させています。そこには、臨床栄養におけるパラダイムシフトの実現という大きな目標があります。オーエスワンのbet365 野球に携わった研究者の視点を通して、なぜこのような目標を掲げたのか、製品を世の中に届けるまでのさまざまな苦労や面白さをお伝えします。

  1. ※現在は消費者庁が当該許可を与えています。
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臨床bet365 野球におけるパラダイムシフトの重要性

OS-1事業部 メディカルフーズbet365 野球所 戎 五郎

1990年代前半まで、当社の臨床栄養領域の製品bet365 野球はあくまで輸液が中心で、医薬品としての経腸栄養剤にも取り組んでいましたが、食品にはほとんど軸足を置いていませんでした。ところが海外の動向を調べて驚きました。欧米の臨床栄養のガイドラインでは、患者さんに対して栄養補給をする場合、腸による消化吸収能力があるなら、それをまず使うべきだと書かれている。経口摂取ができるかどうか、まずそれを見て、無理であればチューブによる経腸栄養に、それもできないと分かった段階で静脈栄養を選択しなさいと。つまり選択の優先順位として、経口・経腸栄養の方が、輸液よりも上だったのです。

当時の日本にはまだそうしたガイドラインが十分でなく、医師は「患者さんが食べにくいのであれば、点滴にしましょう」と当たり前のように静脈栄養を選択する傾向にありました。bet365 野球摂取の評価方法が確立していなかったことなども背景にあるのでしょう。しかし海外の動向を見れば、日本でも近い将来、臨床栄養はbet365 野球摂取が大前提になることは間違いないと思いました。点滴から、食品へ。そんなパラダイムシフトにつながる製品群を私たちが提供できないだろうか…。

ちょうどその頃、当時の経営トップから研究所に、あるキーワードが提示されました。「飲む点滴(飲みやすく、水・電解質補給ができる製品の意)」です。これをきっかけに、当社の輸液製剤のラインアップから経口栄養に応用できるものがあるはずだと考え、食品の研究bet365 野球に注力し始めたのです。

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bet365 野球との出合いから
bet365 野球誕生へ

点滴にはいろいろな種類があります。もっとも簡単なものでは、例えばbet365 野球のとき短期的に用いられる水・電解質補給液があります。手術後など1〜2週間くらい何も食べられない場合は、補助栄養的なものが使われます。2週間以上も食べられない場合は、総合栄養ということになります。しかし短期的に使う場合なら、患者さんが飲むことさえできれば点滴でなくても済みそうです。

そこで海外に目を転じると、参考になりそうな例が見つかりました。1971年の世界的なコレラ大流行で注目されるようになった経口補水療法です。当時、衛生面の整備が遅れていたbet365 野球途上国ではコレラを中心とした感染症が多発し、下痢や嘔吐による脱水症で命を落とす人も多かったようです。その対策として、身体から失われた水分と電解質を補い、脱水症から回復させたり、防いだりする経口補水療法が生み出されたのです。非常に効果があったことから、先進国でも小児科学会が中心となって、これを用いた急性胃腸炎における脱水症対策のガイドラインが作られ、感染症などによって下痢や嘔吐などの症状が出た場合は、早めに経口補水液を飲ませることが推奨されました。それによって患者さんは脱水症にならずに済むかもしれないし、病院に行っても点滴をしなければならないほどの重症化が防げる可能性も高まります。

ところが日本には、そうしたガイドラインがありませんでした。私たちは、WHOが提唱する経口補水療法の考え方や米国小児科学会のガイドラインを参考にしながら、輸液のリーディングカンパニーとしてのノウハウを生かし、経口補水液のbet365 野球に着手しました。ナトリウムとカリウムを基本とする組成に、細胞内液に配慮した微量のマグネシウムやリン、腸からの吸収スピードを早めるための糖質などをバランス良く配合したのが特徴です。ただし、それだけでは製品として満足できるものではありませんでした。飲みやすくする工夫が必要だったのです。また、賞味期限を長くすることや、その間に味が変わらないように安定性を持たせることも課題でした。結局、製品化するまでに1,000種類以上の組み合わせを試したと思います。そうして飲みやすさと安定性という二つの課題もクリアし、2001年に経口補水液オーエスワンが誕生しました。

病者用食品として全国販売がついにスタート

オーエスワンは、脱水状態の患者さんに適した、主として臨床bet365 野球領域での医療ニーズに応えることを目的とした製品です。とはいえ見た目は「清涼飲料水」ですから、どこまで市場に受け入れられるかということは未知数でした。そのため発売当初は関東エリアと四国エリアのみの販売となりました。

社内で特に議論になったのが、大塚グループには、水と電解質が身体に吸収されやすいことを特徴とする清涼飲料水が、すでによく知られたブランドとして存在していたことです。それぞれのナトリウムやカリウムの組成を比較すれば両者の違いは歴然としているのですが、一般消費者の目には違いがわかりにくく市場で競合することが懸念されました。そのため私たちは、まったく異なるカテゴリーを創造する必要があるという結論に達しました。

繰り返しになりますが、オーエスワンはそもそも経口補水療法という医療ニーズに応える目的でbet365 野球されたものです。ただし医薬品ではなく食品です。そうした立ち位置にある製品が明確に特徴を打ち出すにはどうしたらいいか悩みました。ヒントになったのが、現在では消費者庁が管轄、許可を行う「病者用食品」です。経口補水療法のための食品という新たなカテゴリーの創出が、差別化の決め手になるはずだと私たちは考えました。病者用食品の表示許可に向けては、医学的、栄養学的に効果が明らかなことを臨床試験で証明する必要があります。地道に医療機関での使用実績を積み上げ、臨床試験によるデータや論文も提出し、2004年に病者用食品表示の許可を取得。そのタイミングで全国販売もスタートさせました。

認知・販路・用途が拡大。次はグローバルへ

病者用食品は、医師、薬剤師、看護師、管理栄養士の指導に従って使用する旨を表示することが定められています。全国販売に踏み切って最初に私たちがしたことは、そうした医療関係者にbet365 野球の意義を伝え、オーエスワンを知ってもらうことでした。特に小児科医に対して、海外のbet365 野球のガイドラインに沿った製品であることを訴求していきました。また、医師から指示された場合にオーエスワンを買うことができる販売チャンネルも広げていく必要がありました。当初は医療機関の売店や調剤薬局に限って販売していましたが、オーエスワンの認知が上がるに従って、お客さまから「どこで売っているのか教えて」「ドラッグストアでも買えるようにして」といった問い合わせや要望が増えてきました。そこで関係当局とも相談し、薬剤師のいるドラッグストアにも販路を広げたのです。そして2010年代に入り、いわゆる熱中症がマスコミでも相次いで取り上げられるなど、脱水対策に関する一般的な認知がようやく高まってきた頃、bet365 野球の有効性とオーエスワンについてもっと知ってもらおうとテレビコマーシャルも展開するようになりました。

こうしてオーエスワンが脱水対策における選択肢として受け入れられる中で、医療関係者の間から新しい動きも生まれてきました。bet365 野球液の特徴である、「体に不足する水・電解質の速やかな補給」を生かして、さまざまな場面において使用され始めています。

医療機関や介護施設では、高齢者の脱水対策が課題となっています。独り暮らしの高齢者や、老老介護をしている世帯でも、日常的に脱水傾向にある人が多いと推測されています。bet365 野球の潜在的な対象者は、たくさんいるはずです。しかし高齢者の場合に気をつけなければならないのは、液体を飲み下す機能が低下していると、誤嚥(ごえん)性肺炎などを引き起こすリスクがあることです。そうした高齢者のことを念頭に物性を変えたものが、オーエスワンゼリーです。

災害時には、避難所や仮設住宅という特殊な環境で体調を崩しやすく、感染症のリスクも高まり、下痢や嘔吐など脱水状態になることが心配されます。そこでbet365 野球に対応した備蓄品が必要になります。オーエスワンは長期間の備蓄に対応できるパウダー製品もラインアップしているので、こうしたニーズにもお応えできます。

オーエスワンの発売から15年がたち、経口補水液の市場も拡大し、メディカルフーズという分野が、当社を支える事業の柱の一つになりつつあります。メディカルフーズ研究所という専門組織も立ち上がり、現在はオーエスワンに続く製品のbet365 野球に取り組み、市場に送り出しています。さらに海外への展開も見据えています。私たちが目指すパラダイムシフトの実現に向けて、やるべきことはまだまだたくさんあります。